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山根 結太*; 家田 淳一; Sinova, J.*
Physical Review B, 94(5), p.054409_1 - 054409_8, 2016/08
被引用回数:28 パーセンタイル:75.5(Materials Science, Multidisciplinary)反強磁性体におけるスピントランスファートルクの理論を定式化し、交換相互作用エネルギーが磁気副格子間の電子ダイナミクスの運動エネルギーに対して大きい場合と小さい場合の両者を取り扱う。本理論により、反強磁性体におけるスピントランスファートルクの効率が明確に定義された物質パラメータを用いて自然に導入される。この結果、電流は交換相互作用が相対的に大きな場合は反強磁性秩序関数と、逆に小さな場合は副格子傾斜磁化と、それぞれより強く結合することが判明した。またこの効果は、電流存在下での反強磁性スピン波分散関係の解析により定量化できる。特に、交換相互作用が相対的に大きな極限では、スピン波のドップラー効果が常に生じるのに対し、その逆の極限では副格子傾斜磁化が顕著となるようなモードにおいてのみ電流に対する応答が生じる。これらの知見は、入れ子構造や層状構造など様々な副格子構造をもつ反強磁性体におけるスピントランスファートルクの理解と設計に対する枠組みを与える。